”愚においては毒となり、智においては薬となる。かるがゆえに「よく迷(まど)い、またよく悟る」という。
出典:声字実相義
この世には誤って使えば毒になり、正しく使えば薬になるものがあります。
だから、人は悩み迷ってしまうのです。
だからこそ、人は学び、悟りを得ることもできるのです。
今の時期で言えば、インフルエンザに抜群の効果があるとされている「タミフル」
タミフルの添付文書には、「精神・神経症状(妄想、せんもう、けいれん、嗜眠)が現れることがある」との記載があります。
うまく使うことができれば、症状を和らげることができますが、副作用に寄って、異常行動が起こってしまうこともあります。
毎日使う「包丁」ですら、使い方を誤ってしまえば、殺人のための凶器になってしまいます。
包丁の使い方を間違う人は、ダークサイドに取り込まれないかぎりありえませんが、ものの正しい使い方を知らなければなりません。
正しいと考えていたのに、結果は間違っていたり、まったく善悪の判断なく使ってみれば正しい使用方法だったり、私たちの先人は、いろいろな間違いを起こしながら、少しずつ、少しずつ正しいことを積み上げていったのです。
先人の智恵を引き継ぎながら、今現在において、正しいかどうかの判断をしなければならないのです。
その過程で、私たちは学び、悟りを開いていくことができるのではないでしょうか?
昭和の時代には、スポーツ(部活動)において、
「練習中に水を飲んではいけない」
とされていました。
しかし、今はどうでしょう?
「運動中は、しっかりと水分補給をしなければいけない」
という常識に変わってきています。
科学が発達し、いろいろなものが明らかになると、今まで信じられてきたものがまったくの間違いだったことに気づきます。
一方で、科学的根拠を得ることができるものもあります。
その時、その時で、得られる情報を判断し、正しい方向を選んでいかなければならないのです。